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経済・経営に関する情報をご紹介するページです。

新会社法施行(3)

前回に引き続き、会社法施行に伴う実務上の注意点について触れてみます。

  1. 株式譲渡制限のない株式会社(公開会社)である小会社の監査役について
    現在、公開会社である小会社の監査役(会計監査権限のみを有します)は,会社法施行により業務範囲が変更されて、任期が満了することとなります。これに伴い施行日から6か月以内に監査役の退任による変更の登記の申請をする必要があります。ただし、会社法施行後に新たな監査役が選任されない場合には、会社法施行の日に監査役である者が監査役の権利義務(会計監査権限だけでなく、業務監査権限を含んで)を有することとなるそうです。
  2. 確認会社について
    『確認会社』とは,最低資本金規制の特例措置として資本の額が1円でも会社の設立が許容されている会社です。設立の日から5年以内に1000万円(株式会社の場合。有限会社の場合には300万円)に増資する必要があり、その登記がされないと解散することを定款に定め、解散の事由として登記されています。
    新会社法では、その最低資本金規制が廃止されましたので、株式会社であっても資本金1円で設立することが可能になりました。ですから、確認会社についても増資をする必要がなくなり、定款を変更して解散事由を削除して登記申請をすることにより、会社を存続させることができるそうです。この変更は、取締役会の決議で可能とのことです。
  3. 類似商号について
    新会社法施行後も、不正の目的をもって、他の会社と誤認させる商号を使用することは禁止されています。ただし、類似商号規制は撤廃されました。しかし、整備法による改正後の商業登記法の規定により同一場所における同一商号の登記だけは禁止されています。その点で、同一本店所在地に同一の商号の会社があるかどうかを調査する必要はありますので、引き続き商号調査簿は登記所において無料で閲覧できるとのことです。
  4. 事業目的について
    新会社法施行後は、会社の目的の具体性については、法務局では審査されなくなりました。しかし、例えば官公庁への届出や取引等においては従来どおりです。従って、その文言表現方法によっては、不都合が生ずることもあり得るようですので、十分ご注意ください。
    また、会社目的について、適法性や明確性がないもの(公序良俗に反するもの,記載内容が不明確なもの)などはこれまでと同様の取り扱いで変更ないようです。
  5. 株主総会議事録の署名や記名押印方法について
    会社法施行により、株主総会議事録に署名又は記名押印は必要なくなったそうです。施行前とは大きく相違していますので、この点注意を要します。しかし、取締役会を設置していない会社が代表取締役の就任による変更の登記の申請をする場合には,議長及び出席した取締役が、株主総会の議事録に市区町村に届け出た印鑑をもって押印することが必要となっているようです。
  6. 合名会社や合資会社が合同会社になる手続き
    合名会社や合資会社は,社員全員の責任を有限責任とする定款の変更を、総社員の同意をもって行って会社の種類の変更登記をすることで、合同会社になることができるとのことです。

2006/07/23