ブログ…弊社秘書・スタッフの随想・メッセージ・独り言・・・。
毎朝お馴染みのランドセル姿の子供たち、そして旗を持って見守るパトロールのおじさん、おばさん・・・そんな日常の朝の風景もパタリと姿を消し、強烈な太陽の日差しと蝉の大合唱だけがこれでもかと襲いかかってくる・・・毎年これを感じると本格的に夏がやって来たなぁと思います。
我が家の中学1年生の息子は夏休みと言ってもサマースクールやサイエンスキャンプ、おまけにサッカークラブもあってお盆くらいにしか休みが取れないのですが・・・高校1年生のお姉ちゃんの方は通常通りみっちり夏休みがあります。
中学生の間は美術部に所属し、ブログでも熱い夏の作品をご紹介させて頂きましたが、高校生になってからは美術は趣味でいい!と勉強モードに切り替え、美術部には入りませんでした。ところが、どこでどう刺激を受けて来たのか、またもやくるっと180℃方向転換。作品を制作していない期間が続くとウズウズする・・・やっぱり絵をおもいっきり描きたい!と暑い季節に熱い美術魂が最加熱し、また去年とは違った方向で走り出しました。
高校生になり、将来の進路についても考えさせられる機会が多く、先生にも相談したり、同じ夢を抱く友人と語り合いながら、自分でも色々と情報収集をし、まずは大阪の美大のオープンキャンパスに足を運びました。
それはそれは見たのとのない、何て素敵な空間!! 個々が生き生きと自由に表現している世界にすっかり魅了され、魂を抜かれて帰ってきました。
オープンキャンパスでは雑誌やポスターの使いたい部分だけを切り貼りしてデザイン化していくコラージュやプログラミングされたレーザーで木のプレートをカットし革紐を通してペンダントを作ったり、色々と体験もさせて頂いたようです。そこの美大生たちには皆一人一人広いアトリエのようなスペースが与えられ、各々自分のカラーでソファや机、画材を置きリラックスした気持ちで制作活動に臨めるようにと工夫がなされていたそうです。そんなところもまた気に入った魅力の一つだったようです。
興奮さめやらぬまま、次の日は京都国立近代美術館で開催されているポール・スミス展へ。これもまたカラフルでシックな色使いと独特のセンスと遊び心溢れる空間にまた違う刺激を受けて帰ってきました。
こうして芸術探究しているうちに、志望校も絞られてきて、聞けば東京の超有名美術大学に憧れているとか・・・
そう決まれば即実行・・・。直ぐに美大志望の友人と2人でアートスクールの体験入学に申し込み、先日参加してきました。そこでは少し経験者向けということで、角度をつけた木片のデッサンを5時間程で仕上げるという課題を出されました。
体験からなかなかハードですが・・・
夜、疲れただろうとお迎えに行くと、そんな表情を微塵も見せず、真剣な眼差しで木材と向き合っている2人がいました。
す、すごい・・・・・!!
その2人の出来と言えば、木片の切り口の断面のザラザラした質感やツルツルの表面の素材感、木の持つ固くゴツゴツした感じや重み、温かみが伝わって来る様で・・・初めてにしてはよく観察されていて上出来だと、親の欲目と先生のお褒めの言葉も手伝って夢に一歩近づいたような気がしました。
思えば幼少の頃、国立の小学校のお受験当日のことです。図工の課題で『お姫様を描きなさい。隣りにある赤い折り紙は使っても使わなくても良いです。』と出題されました。これは言葉の引っ掛けで、赤い折り紙をどのように工夫して貼るかがポイント・・・塾でも模試でも何度も出題され、いつも解答のお見本として選ばれていた娘にとっては得意中の得意のラッキー問題でした。
試験が終わり、もちろん折り紙は貼ってあるという前提で、リボンにしたの?ドレスの襟やレース、プリーツにもできるよね?って話しかけたら・・・娘は無邪気にお姫様めっちゃ可愛く描けた~赤い折り紙は貼ったら浮くから貼るのやめた~と、よほど上手く描けたのでしょう満面の笑みで話し出しました。確かに浮くね~と私はその瞬間ガックリ・・・疲れがどっと出たのを覚えています。
しかし、今となっては、その絵に対する強いこだわりや姿勢が今の娘に通じているのかもしれません。
娘の熱い夏の目標・・・夏休みまるごとアートスクールに通って絵の基本であるデッサンを徹底的に学ぶこと、粘土、油絵、立体などにもチャレンジすること・・・これもまた自分への挑戦だと思います。人に言われてするのではなく、自主的にやりたいと言い出したところが今までとは大きく違った部分なので、この夏休みどれだけ大きく成長してくれるのか楽しみに見守っていきたいと思います。
本日から第1日目の夏期講習がスタートしました! お迎えに行った時にはまだデッサンの途中でしたが、ワインボトルを描いていました。2回目にして電灯の映りこんだ液体の入ったガラス瓶・・・素人の私にはとても難しい課題のように思いますが、これもなかなか高評価で・・・良い作品になりそうです。
いよいよ、8月下旬には第一志望である東京の美大のオープンキャンパスに行ってきます。また、ここで何を感じ何を思うのか・・・素直な今でしか吸収できないものを感じ取ってきて欲しいと思います。
将来、何を専門に・・・とまでは決まっていませんが、大好きな人体や植物、科学、物理の分野を活かして、新しいサイエンスアートの世界にも興味を持っているようです。
学生時代にしか出来ない努力や挑戦・・・これはきっと生涯の宝物になると思います。
ちょっぴり羨ましい話ですが・・・
娘を通してまだまだ私も何かやれることはないかと逆に考えさせられました。人はいつまでも挑戦することで生き生きと輝いていられる・・・と改めて気付かされました。