ブログ…弊社秘書・スタッフの随想・メッセージ・独り言・・・。
もうすぐ、桃の節句…おひな祭りですね…。
いくつになっても、春を寿ぐこの「ひな祭り」には、ウキウキと、心が踊ります。
私は、10歳年上の姉と二人姉妹で、この日になると母が、少し甘めの「バラ寿司」(方言でチラシ寿司のことです。)と、ハマグリの潮汁を作ってくれました。
和歌山の片田舎で育った私は、色とりどりの具が入ったお寿司など、なかなか、口に出来るものではありません。
何年かに1度の法事か…、降ってわいたような祝い事が無い限り恐れおおい、贅沢なご馳走の1つでしたが、でも、この3月3日だけは、姉妹そろって綺麗な着物をきせてもらい、髪には、飾りも付けてもらって、父よりも上座に座らされお腹いっぱい、バラ寿司を頂くと決まってるのです。
2月4日の立春を過ぎた頃に、姉と二人でひな人形を飾るのが、毎年の恒例でした。
その時には、たとえ「五人囃子」の並びが定位置でなくても「橘」と「桜」が左右逆に置いていてもそんなことは、どうでも良く…大した問題ではありません。
私たち姉妹の気持ちは、3月3日の食卓に行ったきりですから…(笑い)
すべて食べ終えた4日には、母から、「早く片付けなさい!」と言われても「喉もと過ぎれば○○…」で、後は、邪魔くさいばかりです。
叱る母に、お内裏様を後ろ向きに座らせて…
「今、帰りはる途中みたいやから…、まだ大丈夫…。」と答える私。
そもそも、「ひな祭り」の由来は、その昔、人形(ひとがた)による身代わり信仰であり人形が人間の身代わりに、厄を引き受けてくれると、古くから考えられてきたらしいです。
そうして、我が子の厄や災いを移したひな人形をいつまでも身近に置いておくと、幸せな結婚も出来ないと考え早く片付けて、災いを遠ざけた方が良いという親心…、「早くしまわないと、お嫁に行き遅れる」という迷信を生んだとされるそうです。
ちなみに、付きものの「ハマグリの潮汁」も二枚貝のハマグリは、必ず一対で他の貝殻と決して合うことがないから「一生を添い遂げる良き伴侶が、見つかるように…」との願いを込めて、この桃の節句に、食べられるようになったという事です。
なにわともあれ、いくつになっても3月3日「桃の節句」というのは、特別な思い入れのある一日でなのです。
今年も少し甘めの「バラ寿司」とハマグリの潮汁を作り、悠久の雅なお人形たちと、一夜の宴を楽しみたいと思います。