コロナで中止になった、夏の旅行の代わりに湯村温泉に1泊してきました。兵庫と言っても、鳥取にも近いということで、大阪からはかなりの距離のドライブでした。

まずはパーキングで、朝食がわりにスープ甘めの播州ラーメンを食べて出発。子どもが幼いころは、外食が続くからと朝食を食べさせ、お昼のお弁当まで作って、出かけるまで戦争のようでしたが、今は身支度を済ませたら、ハイ出発！

上げ膳据え膳をあますところなく楽しめるようになりました。

目指したのは生野銀山です。入り口に入った瞬間、寒い。平均温度13度。寒いはずです。1200年もの間、採掘されていたその場所は、長くて深くて高くて、暗い穴の中で危険も伴いながら1日中掘っていたのは、さぞ大変だったことだと思いますが、戦国武将の懐を支え、多くの人が働く活気のある街でもあったのでしょう。その資料もたくさん展示されていました。ちょっと立ち寄ってみる？なんて軽い気持ちでしたが、見ごたえのある銀山でした。

のんびり行き当たりばったり？いえいえ出会いの旅と称してノープラン。お昼はどこで？となりました。インターネットで検索してお電話をしたら、今日はお休みとのこと。しばらく車を走らせてもめぼしいお店はなく、観光スポット周辺なら何かあるのではと、竹田城のふもとの駐車場まで行ってみました。

大きな窓のとてもきれいなお食事処があり、但馬牛のホットドッグなど軽食をいただきました。竹田城へは、ここから先は自家用車では行けません。徒歩かバス。でもバスも行ったばかりで1時間後。

何回通ってもなかなか見られない景色と聞く雲海のシーズンは、この駐車場まで来るのにも大変な混雑で、バスは早朝5時から走っているとか。いつか雲海を見に来たいねと話しながら、今回は、チラリと見える様子を下から眺めるだけにして、ホテルへ向かいました。

予約したのは春来川のそばにあるホテル。雪が解けて、そのほとりに咲く桜が美しい様子が目に浮かぶ風景です。

天井まである大きなガラス張りのロビーでウェルカムティーとお菓子を頂いたら、荷物を置いてまずは露天風呂で手足を伸ばしてほっこり。食後にゆったり入るとして、夕食までお部屋でくつろぐことにしました。お部屋は、畳敷きに低い高さのローベットの和モダンタイプ。春来川のせせらぎが聞こえてくる静けさで、うとうとしてしまいました。

夕食をいただいたのは、掘りごたつの広々とした明るい個室。丁寧な説明と共に、運ばれてくるお料理は、色とりどりで、目でも舌でも楽しませてくれました。外食をすると、手間優先の日常を反省して、普段は直しこんでいる器に盛りつけたりして、しばらくの間は良い効果があります。

食後は、下駄を借りて川沿いを散歩。21時を過ぎていたので、足湯は終わっていましたが、荒湯には湯気が立ち昇り、川沿いには大きな絵灯篭が飾られて、幻想的な雰囲気を味わうことができました。そのあとは、再び今度はゆっくり温泉につかって朝までぐっすり眠りました。

翌朝目覚めて、まず温泉。こだわりの玉子かけご飯やおいしいお魚をいただき、朝の散歩へ。なま玉子を買って温泉につるし、温泉玉子が出来るのを待つ間、足湯。玉子の出来具合は今ひとつでしたが、わいわい楽しくいただきました。荒湯から、夢千代の像、ホテルまで散歩にはちょうど良い距離で、夢千代の像と記念撮影をしました。

チェックアウト後は、余部橋梁へ行きました。余部鉄橋の橋脚を利用した展望施設があり、余部クリスタルタワーはスケルトンのエレベーターです。小雨が降っていましたが、地上約40メートルの空の駅からは、日本海の美しい景色が見られました。

クリスタルタワーを使わずに横の階段から山を登っていくと、線路も日本海も両方みられる展望台に行けるのですが、天気もあり今回は断念。雨の中でもたくさんのカメラを構えた人たちの姿をホームから見ていました。１時間に約１本の電車にもタイミングが合わず、ほんとに景色を眺めただけになりました。下に降りて、のどかな住宅の中にそびえたつ橋梁を見ると圧巻で違和感があり、強風にあおられて、この高さから落下した事故はさぞ怖かっただろうなと、上から見えた美しい景色を見た時とはうらはらな複雑な思いがしました。

余部橋梁からは、カーブが続く細い山道を、時に車を降りて落石を移動し、倒木の枝を持ち上げながら約１時間。対向車が来たら絶対に無理！全員が緊張で無言になるドライブを楽しんだ？あと、遅い食事を但馬空港近くでいただきました。最後は、豊岡のカバンストリートに行きたかったのですが、出石に降りた途端突然の滝のような雨に降られ、17時近くになりお店ももう閉まる頃となり、帰路につくことにしました。

お天気はすっきり晴れ晴れとはいかない近場での１泊でしたが、初めての場所ばかりで、新鮮でした。

今回は県民割を利用して1泊、翌々週には京都魅力再発見プロジェクトを利用して1泊、またその翌々週には大阪いらっしゃいキャンペーンを利用して1泊、お得にのんびり充電できた夏の終わりでした。

来月は、全国旅行支援を利用してもう少し遠方に行こうと思っています。