先日の夕方、息子が遊びに行ったきり帰ってこないので、心配で様子を見に行ったところ、近くのお家の前にちょっとした人だかりができていました。

何事かと思い急いで近寄ると、なんと、セミが脱皮している最中だと。見ると、不安定な木の枝の先っぽで、セミが風に吹かれながらも頑張って脱皮をしている最中でした！　息子も興奮しながらお友達と見ていて、かれこれ１時間近くここにいるのだと。そりゃ帰ってこない訳です…

私は虫は苦手だし、男兄弟もいなかった為、子供の頃、虫採りなんかもした事もなく、なんなら夏のセミは大嫌い！！　ですが、脱皮する瞬間なんて滅多に見られるものではないので、急いでスマホを取り出し撮影しました。

そのお家の住人も出てこられていて、これまでにこの木でセミが脱皮するところを何度も見ているそうで、子供達に脱皮の過程を説明してくださっていて、私も横で、ほほぉ〜と思いながら聞いていました。

セミの身体が少しずつ出てきて、小さな羽根の中に体液が流れて広がり、最後にセミの形になった時は、見物客はみんな大喜び。とても感動しました。あとはしばらく身体を乾かして、翌朝の5時には飛んでいくだろう、と住人の方が教えてくれました。

翌朝、子供が学校に行く時に、私も一緒に見に行ったところ、ちゃんと抜け殻のみになっていて、無事に飛び立ったようでした。

あんなに嫌いだったセミですが、このような貴重なシーンに立ち会ったことで、大変愛おしく思えましたし、短い生涯を精一杯生き抜いて欲しいな、と応援する気持ちでいっぱいになりました。

子供達にとっても、私にとっても、とても良い夏の貴重な経験ができました。