新年あけましておめでとうございます。

昨年末のクリスマスは、街の華やいだ雰囲気に変わりはありませんでしたが、梅田のあちらこちらに飾り付けられたツリーが例年になくそれぞれ凝ったデザインでバラエティーに富んでいました。個性的であるそれらは、見ていて楽しくなりました。

私もクリスマス気分をと、京都で有名なケーキ店・マールブランシュを訪れ、クリスマス限定のケーキを買い求めました。この店をはじめ、最近は京都の流儀による美味しさにこだわる店舗が増えたようです。京都クオリティとか京都ブランドという言葉で特徴づけられているようです。

京都まで出かけたのでそのまま何処かにと、知恩院まで歩きました。街の賑わいの中を少し歩くと、『静』の世界へと変わります。そして東山三条・知恩院へ。『専修念仏』を唱え続け、旧仏教勢力の比叡山から激しく糾弾され攻撃され続けても浄土宗を確立した法然上人が眠る神聖なる場所です。

知恩院が現在のような壮大伽藍になるのは江戸時代になってからとのこと。登りつめて御廟まで来ると、そこは隔絶された世界。一部の限られた人のためのものであった仏教を庶民だけでなく全ての人のために開放した上人の革命的かつ崇高な精神 ― それは仏教の原点回帰ではあったのですが、それを守り抜いてきた800年という気の遠くなる時間と人々の営みに思いを馳せると、ただただ身が引き締まります。しばらくそこで時を過ごし、清々しい気分にひたりながら山を後にしました。

クリスマスが終わると、街は一晩でお正月の飾りに変わります。2017年は丁酉（ひのととり）年。酉のつく年は商売繁盛の年だそうです。千年の古都にはとても及びませんでしょうが、時代を超える独自で個性的なブランドやクオリティを育くむ企業風土に結びつく、今年がそんな年になるといいですね。

本年もどうぞよろしくお願い致します。