以前に何度か絵を描くのが好きな娘の話をさせて頂きましたが、今回はその３つ下の弟の話です。その弟は只今、中学入試の真っ只中・・・ 私もドキドキの中ブログを書かせて頂いております。

息子は幼稚園の頃からスイミングスクールとサッカーのクラブチームに所属しており、特にサッカーは地元でも練習時間が長く、大変厳しいと有名なチームでしたので、週３回の練習に加え、土日はもちろん保護者も同伴でテントを張って子供たちにいつ何があっても良いようにとスタンバイも兼ねての観戦・・・暑さ寒さに耐えながら河川敷で一日中を過ごしました。

夏休みなどの長期休暇には決まって愛知や岐阜へ遠征試合に・・・今思えば、低学年だったのに、よくあれほどの過酷な練習に耐え抜いてきたなぁと我が子ながら感心しますし、彼の口から一度たりともしんどい、辞めたいなどという言葉が出なかったことには驚きでした。しかし、この様にサッカー漬けの毎日でしたので体力が持たず、学校の宿題もままならない状態で、お勉強の環境には全くありませんでした。

そんな息子が小学校４年生の夏休みに入る前・・・僕もお姉ちゃんみたいに中学受験をしたいと言い出したので大変です。あれだけサッカーは辞めたくないと言い切っていたにも関わらず、時期が来たと自分で感じたのか、コーチに決意を伝えに行った時には涙涙でした。中途半端な気持ちでは続けさせてもらえないくらい本気のチームでしたので、コーチも直ぐに理解して下さり、頑張れよと抱きしめてくれました。

それからはまず進学塾の入塾テストに合格できるようにと１から勉強のやり直しです。

算数は好きでしたので、それに関してはさほど問題はかったのですが・・・

国語に大きな落とし穴が・・・

生まれつき全てが左利きのため、もちろん鉛筆も左・・・字を習い始めた時から、彼に取っては筆運び一つ一つが難しいもので慣れるのに時間がかかりました。それに加え、サッカーで忙しかったこともあって、漢字の宿題はいつも適当・・・それがみるみる積み重なり、気付けば漢字嫌いから国語嫌いになっていました。それは受験ギリギリまで大きく足を引っ張ることになりました。

塾の先生からは、彼は解けている問題の傾向を見ても完全に算数向き、算数と理科だけで受験できればね・・・と聞き飽きるほど言われましたが、受験一週間前になって、ようやく、苦手としていた説明文が解けるようになった！！と・・・最後の最後で合格ラインにのることができました。

しかし、もう少し早くに安定してできていれば・・・と不安の残る中、時は無情にもやってきます。そして、今、入試問題と格闘中・・・今まで頑張ってきたことが実りますように・・・好きな所が出ますように・・・と祈るばかりです。結果はどうなるかわかりませんが、この２年間の経験はお勉強の知識だけでなく、心も大きく成長させてくれたと思います。

朝の彼は少し違いました。

自分がこうしてこの場に立てているのも、自分が頑張っただけでなく、先生や友達、送り迎えやお弁当を持たせてくれるお母さんの支えがあったからこそだと・・・感謝の気持ちを恥ずかしそうに口にしていました。そして、その時ふとサッカーのコーチがいつも言っていた、相手に敬意を表することを忘れない・・・という言葉が思い出されました。サッカーの試合のように今、戦いに挑んでいる息子があの幼い頃に言われた意味を理解していたことに胸がいっぱいになりました。

これだけでも、この２年間というものは大変意味があったと思います。試験の合否には関係なく・・・と言いたい所ですが、悲しいかな結果が全てなのが残酷です。

しかし、長い人生から思うと中学受験なんてほんのひとコマに過ぎません・・・まだまだいくらでもチャレンジするチャンスはあります。今の年齢でどれだけ本気で、どれだけ悔いなくやり切れたかこそがこれからの成長の糧になってくれると思います。

さて、最終の科目、理科の終了のチャイムが鳴りました。どんな表情で戻って来るのかドキドキしますが・・・笑顔で迎えたいと思います。そして、色んなプレッシャーを背負って頑張った息子に、私からもありがとうと言いたいと思います。