ブログ…弊社秘書・スタッフの随想・メッセージ・独り言・・・。
順路に従って書院や庵(いおり)をいくつか拝観して回り、流れのままに史跡・名勝に指定されている庭園に足を踏み入れた瞬間、息を飲みました。
ライトアップされた紅葉が池に映し出され、暗闇の中に浮かび上がった赤・黄・橙・茶・緑・黄緑…の色彩が現実と水面に対をなして絵巻物のように広がっている、それはもう幻想的な別世界。またその日は風もなく、静かで穏やかな天候でした。池面はまさに完成された鏡のように美しい光沢でおおわれ、夜景空間は、この世の美と静寂を神秘的に表現し尽くしていました。
吸い込まれるように、ただ見とれるばかり…
…先日、仕事帰りに京都・東山まで足を延ばしました。高台寺・圓徳院の夜間特別拝観・ライトアップ。午後10時まで開山して多くの人で賑わっていました。高台寺は、豊臣秀吉の菩提を弔うために秀吉正室の北政所(ねね)が西暦1606年に開創した寺です。また圓徳院はその高台寺の塔頭の一つで、ねねの終焉の地だそうです。
梅田から阪急電車で終点・河原町まで約50分。四条通を東へ進み、木屋町通、先斗町通、祇園界隈を過ぎ八坂神社へと。八坂さんは夜も開いていて明るく灯されていました。境内を抜けて、清水寺方向へ風情ただよう『ねねの道』をゆっくり散策しながら高台寺へと向かいました。
休憩に立ち寄った高台寺境内の茶店のよもぎ団子は、最高でした。表面を少し焼いて、そこに大粒のアンコが乗っています。アンコの冷たい甘さだけを思い描いて一つほおばると、口当たりやさしいホノカな温かさに驚き、パリッという軽い歯ごたえととともにお団子表面のほんのりと焼き焦げた香ばしさ、それにヨモギの自然の香りが小豆の冷たい甘味と溶けあって、口の中にフワ~ッと広がっていきました。とても美味でした。
京都は心を癒してくれます。 いつ舞妓さんとすれ違うかもしれない小路だからこそ、ちょっとオシャレして歩いてみたい、そんな気にさせてくれる街です。