ブログ…弊社秘書・スタッフの随想・メッセージ・独り言・・・。
何気なく遊びに行った滋賀。 お腹にいた子が、15才になって私を見降ろすようになっても毎年訪れ、何かしら新しい出会いを探しています。
今回の初めては、美術館。
ホテルの近くにあり、いつでも行けると先延ばしにしていましたが、特別展示が北斎で、見てみたいと思ったこともあり行ってみました。
広い広い静かな水庭の中に、浮かんでいました。
日も高く、暑い昼下がりでしたが、車を降りてその建物を見たとたん、視覚から感じる涼 とでも言うのでしょうか。風もないのに、さわやかな気持ちになりました。素敵なアプローチです。
中に入ると、コンクリートと木目の部分とが、モダンでもあり、温かみもあり、また、中からも水池に囲まれている様子が見られて、そっと置いてある椅子では、その風景をスケッチしている人がいたり・・・
特に順路が示されているわけでもなく、自分のペースで、気の向くままに鑑賞し ていると、みんなとはぐれて、ひとりになっていました。
特別展は、“北斎とリヴィエール”
北斎の『富嶽三十六景』とリヴィエールの『エッフェル塔三十六景』が展示されていました。リヴィエールは初めて聞く名前でしたが、調べてみるとフランスの画家で、ジャポニズムに深い影響を受け、『富嶽三十六景』にちなんで作られた作品とのこと。
富士山とエッフェル塔の違いはあれど、色々な構図で描かれていることに興味深く鑑賞しました。
地下では、焼き物の展示。
照明による陰影で幻想的な雰囲気が演出され、誰もいない展示室に自分の足音だけが響き、その空間と同化するような空気がありました。
私が、いちばん足を止めて見たのは、ブロンズ像の彫刻でした。
女性や、子どもが題材で、みずみずしかったり、愛らしかったりで、ロープもなく、監視の方もいないということで、思わずこっそり触れてみました。
ひんやりと滑らかな感覚。
絵を描くことや、造るという事が苦手な私にとっては、感心するばかり。 そしてさらに驚いたのは、何度も何度も子どもと一緒に読んだ、『大きなかぶ』の挿絵を描かれた作家だったこと。
たくさんの発見があり、また豊かな気持ちで満たされた時間でした。
今年は、お預けが多かったので、来年がまた楽しみです。