ブログ…弊社秘書・スタッフの随想・メッセージ・独り言・・・。
コンサートに行きました。
嵐やエグザイルが好きだけど歌唱力がある彼のことも好き、と言う母の為に出かけました。
1stバイオリン、2stバイオリン、ビオラ、チェロ、ピアノの5名の奏者に、ステージ中央にフルート奏者の奏でる旋律で幕が開きました。フルートを奏でていたのは今夜の主役で、途中ギターでの弾き語りもあり、多彩な演奏に驚きました。
1部は、思い出を縦糸に作り話を横糸に、なんてジョークで話されていましたが、シャンソンを聴くような物語仕立て。
2部は、オリジナル曲の数々。
トークは、ユーモラスで終始笑いが絶えませんでしたが、お母様を看取られた時のお話には、父を看取った時の私の悔いと同じだと思いました。
私が生まれた年に、カンツォーネ歌手の異名でデビューしたその歌声は、ホントに素晴らしく、深く包まれるようでした。
2部の1曲目、某化粧品メーカーのCMソングにもなっていたアップテンポの曲と、終盤に熱唱された、イタリア歌曲“ネッスンドルマ”がとても良かったです。
“ネッスンドルマ”は、オペラ トゥーランドットの中のテノールのためのアリアですが、冬季トリノオリンピックで金メダルを取った荒川静香さんがフリー演技で使用した曲と言えば、ご存知の方も多いと思います。
にせクラシック音楽家とはご本人の弁ですが、口先だけでなく、おなかの底からの豊かな声量と、確かな音程に、澄み渡る心地よさを感じました。
学生時代、イタリア語とドイツ語の発音に四苦八苦しながら声楽の授業を受けていたことを懐かしく思い出しました。
歌詞がわからず、辞書でなんとか和訳しても、自分たちとはかけはなれた熱い熱い想いの歌に理解も感情もついていけず、気持ちがこもっていないと何度も何度もダメ出しをされて、表現することが楽しいなんて思えない日々でした。
それでも、こうして耳にすると聞き入ってしまう。 その曲を聴けば、一瞬にしてあの日あの時の光景がよみがえる、やはり音楽って素晴らしい。自分の中の引き出しを久しぶりに開いたようで、嬉しくもありました。
母は、私を生み育て、若い二人が色々と力を合わせた日々を思い出し、翌日の父の17回忌を前に、しみじみとした時間を過ごせたと喜んでくれました。
出口に、今後のイベントのチラシがありました。
母が手にしたのは、お笑い。
そこですか・・・
ストライクゾーンが広い母です。